記憶の遺産80とは

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■豊島区制施行80周年記念事業の一つとしてつくられた、豊島区による80本の動画アーカイブである。


企画:豊島区 区民部 地域区民ひろば課
制作:NPO法人「としまの記憶」をつなぐ会
協力:大正大学 表現学部 表現文化学科 放送・映像表現コース
   立教大学 放送研究会
出演:区民ひろば推薦と一般公募の区民より選出した33名と高野之夫区長


■目的

「小学校1年での関東大震災」、「戦事中の空襲」などの大きな出来事、街やお祭りを支えた地道な活動、学校や遊びを通して語る子供の頃・・・。
 「顔の見える語り手」が伝える具体的な一つ一つの記憶は、語り手やその世代の人々の思いと同感を起点としながら、より若い世代の人々や時代を異にする子供たちにも、多くの感慨と感嘆と生き生きとした暮らしの様子を伝えてくれます。
 そして、この「豊島の記憶」を体験することによって、このアーカイブに集められた記憶は個々の人の思いや経験のレベルを越えて、より広くより深く「地域の記憶」として実っていくであろうことを期します。


■企画担当

 事業は地域区民ひろば課が企画しました。地域区民ひろばはコミュニティの拠点施設として小学校区に設置され、18小学校区23施設が運営されています(25年3月現在)。 区民ひろばは子どもから高齢者まで誰でも利用ができ、子育て、高齢者、世代間交流と様々な事業を実施しています。新たなコミュニティ活動の展開の模索の中で、地域に暮らす区民一人ひとりの記憶に焦点をあて、後世に残したい資源、いわゆる「記憶の遺産」を映像に残し、広く区内外に発信する事業を企画しました。


■制作担当

 アーカイブの制作にあたった「としまの記憶」をつなぐ会は、豊島区域に暮らす人々の「個々の記憶」を掘り起し、撮影・編集した動画のアーカイブをweb上に構築しようと、平成23年2月に活動をスタートさせ、平成24年には認証を得てNPO法人となりました。このアーカイブは、過去の遺産を未来への道標として自らの手で積み上げた記録であり、世代をつなぐ絆であり、さらには文化の基盤をなすものと考え、活動を展開しています。


■制作の経緯

 このアーカイブは、語り手を区民ひろば推薦及び一般公募区民より選定し、区内の大正大学、立教大学の大学生が語り手のインタビュー、撮影、編集作業等を行い、まとめたものです。

(1)語り手の選定
①ほぼ区内全域で展開している区民ひろば各館から1~2名の推薦された区民
②広報としまで公募
③区制施行80周年記念に鑑み、区長も語り手に加える。
(2)テーマの選定と撮影方針
①語り手一人から3つの動画を作ることを想定した。
②語り手一人につき、1つのテーマは前もって決定しておき、必ず採取・編集することで、アーカイブの骨格を構成するよう意図した。 その際、語り手への応募用紙に「お話しいただける内容」欄を設けて、記入された要旨とキーワードを検討し1つのテーマを選出し、豊島区域全体のテーマ分布を比較しながら、テーマが重ならず偏しないよう配慮し選定した。
③残りの各人2テーマについては、撮影した話の中から編集にあたる者が自由に見出すことによってテーマの多様性の確保を図った。
(3)撮影・編集について
豊島区域内の以下の大学と連携し、撮影・編集した。
①大正大学 表現学部 表現文化学科 放送・映像表現コース
②立教大学 放送研究会
(4)アーカイブ
製作本数は90本に及ぶが区制施行80周年に鑑み、80篇に限定し「豊島の記憶80」として完成させた。
 

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